腸内免疫とアレルギー

  • 2023年3月31日
  • 2023年4月3日
  • 健康

3月に入り、暖かくなって過ごしやすくなりましたね。しかしこの時期は花粉症によって悩まされる時期にもなります。この花粉症もアレルギーの一種で私たちの免疫が暴走することによって引き起こされますが、そんなアレルギーとは一体何者なのでしょうか?

アレルギーとは

私たちの体の中には自然免疫という身体を守ってくれるものが存在しており、この自然免疫システムが病原体の感染を感知すると、まず免疫応答に必須な炎症性サイトカインが産生され、生体内で炎症を引き起こします。そのことにより、様々な免疫系に関わる細胞や細菌を殺すためのタンパク質を、感染が起こっている場所に動員して病原体を排除することによって私たちの体を守ってくれています。しかし、これが異常に働いてしまうことによって、炎症性サイトカインが過剰生産されて目が痒くなったり、鼻汁が止まらなくなったりする等アレルギー症状が出てきます。
そのようなアレルギーですが、実は大きく分けると4種類あります。

  • Ⅰ型アレルギー:ⅠgE抗体の抗原との反応による障害(アトピー性皮膚炎、花粉症等)
  • Ⅱ型アレルギー:体の細胞に特異的な抗体(ⅠgG、ⅠgM)抗体による障害(橋本病等)
  • Ⅲ型アレルギー:抗体(ⅠgG)の免疫複合体が多量に生成し、強い生物作用による障害
    (関節リウマチ等)
  • Ⅳ型アレルギー:エフェクターT細胞による抗原排除に伴う障害(接触性皮膚炎等)

この中のⅠ型アレルギーですが、約半数の日本人が花粉症といった反応により苦しめられています。では、このアレルギーを改善する方法はあるのでしょうか?

腸内環境とアレルギー

私たちの腸内では、とてもたくさんの細菌が生息しており、約1000種100兆個存在しています。とても多いですね。その細菌たちの密集している様子が英語でお花畑(flora)のように見えることから腸内フローラと呼ばれています。
この腸内フローラは重要な働きをしており、消化できない食べ物を身体に良い物質作り変えたり、腸内の免疫細胞を活性化し、ウイルスや細菌から身体を守ってくれます。しかし、腸内フローラで悪玉菌が増えてしまい、バランスが悪くなってしまうと免疫機能が弱くなってしまいます。そのことによって、身体の各部に炎症ができ、アレルギーが起こってしまいます。しかしほんの一例ですが、善玉菌の酪酸菌が増えると、酪酸菌の出す酪酸は炎症が起きないようにコントロールしてくれます。そのことによって、炎症を起こしにくくなり、アレルギーが改善されていきます。さらに、このバランスを保つのなら、善玉菌がビタミン類、またミネラルも作り出してくれるので、身体にとって必要な栄養素が各臓器に届けられるため、全身が健康になって身体が軽いと感じるようになっていきます。このことから腸細胞を活性化させ、腸内環境を整えて行くことはとても重要です。

まとめ

最近の食生活は欧米化やインスタントフードの普及により、とても腸内環境が乱れやすくなっております。そうした問題を解決する為にも、バランスの良い食生活を心がけ、栄養の足りない分は、サプリメントで補い健康で長く生きて行きたいですね。
その他関心がある方や、詳細をお知りになりたい方は、リストーロ薬品ホームページの「問い合わせ」のタブからお気軽にご連絡ください。