今回はマグネシウムについてご紹介させて頂きたいと思います。
よく骨や成長のためにカルシウムの摂取が必要と小中学校から牛乳を飲むように勧められることが読者の皆様はあったと思います。しかし、そんなカルシウムもある物質がないと逆効果になり、病気を引き起こしてしまいます。その物質が今回紹介するマグネシウムです。
マグネシウムとは
マグネシウムは、元素記号Mgで高校の授業で聞いたことがある方はおられると思います。これは私たちの身の回りにおいてとても必要な物質で、軽量構造物や、工業材料として用いられる他、医薬品や肥料、飼料としても用いられています。
その中で私たちの人体では、必須ミネラルとして、1日に100mg以上必要とされる主要ミネラル7種類のうちの一つです。
そんなマグネシウムは私たちの体内で主に7つの働きをしています。
- 細胞の新陳代謝を活性化し、異常な細胞を正常にする
- 体内酵素の働きを助け、さらに活性化する
- 神経伝達を活性化し、精神を安定させる
- 血管を正常に保ち、血圧を正常化する
- T C Aサイクルを円滑にし、疲れにくい体にする
- 筋肉の緊張とリラックスをコントロールする
- カルシウムを骨へ運び、余ったカルシウムを体内で融解する
このように人体にとってまさに必要不可欠な存在なのです。
その中でも今回は、「⑦カルシウムを骨へ運び、余ったカルシウムを体内で融解する」から、カルシウムとマグネシウムの関係についてお話しさせていただきます。
カルシウムとマグネシウム
よく若くても結石になるかたが多くいらっしゃいます。その結石は七転八倒の痛みと言われておりとても苦しいものです。そんな結石の主成分は、カルシウムとシュウ酸です。その仕組みとして、カルシウムとシュウ酸の濃度が高くなり、それらが結びついてしまうため結晶化するのです。そんな中マグネシウムはカルシウムと結合する仕組みを持っているためにカルシウムがシュウ酸と結びつく事を疎外してくれます。ですからカルシウムを溶解させる十分なマグネシウムがない場合には、多種多様な石灰化が起こるため、結石・筋肉痙攣(こむら返り、生理痛等)・結合組織炎・線維筋痛症・アテローム性動脈硬化症(動脈の石灰化)などを発症してしまうのです。
そこで、複合結石がみられた55名の患者に対し、1日200mgの水酸化マグネシウムを投与し2〜4年にわたり追跡した結果、新たに結石ができた患者は8名のみ、逆にマグネシウム投与をしていない43名の腎臓結石の患者のグループでは、59%の新たな腎臓結石の発生が報告されているほどの研究結果が出ています。
まとめ
ここではマグネシウムの働きについてほんの一部ご紹介させていただきましたが、マグネシウムは私たちの身体にとってとても素晴らしい働きをしてくれます。最近では食塩のように塩分だけでミネラルの無い塩や、食の欧米化でマグネシウムが少なくなっておりますので、この機会にマグネシウムを積極的に食品やサプリメントから取り入れる事をお勧めします。
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